
だいぶ以前のことですが、食品保健指導士の講習会で、某大学の保健学博士(助教授)がダイエットのためには1日3食が重要であり、夕食を制限する方がいいといった、めずらしくもない話をするんですね。終了まぎわに、聴講生でいた私がこの先生に質問しました。
「私は、夕食を制限するどころか、夕食たっぷりの生活を10年間おくっていますが、このとおり理想体重を維持しています。先生のご意見とは違うようですが・・・」。
それに対する返答は、
「それがあなたの体に合っているんだからいいんじゃないですか」だって・・・!
じゃ〜、なんですか。私の体は普通とは違って宇宙人みたいだって言うわけですね?!
そう切り返してやりたかったですけどね(時間切れでした)。
で、この先生の理論も、あくまで動物(マウス)実験でのことなんですね。すなわち人間を使ったデータではないんです。では人の実生活ではどうなるのかというのはひじょうに難しい問題です。なぜなら他の動物とは比較にならないほど多くの種類の食物を食べ、また多様な食生活をおくっている人間を実験するわけにはいかないですからね(人権等の問題からも、普通に生活している人をテストするのは困難です)。
ですから、こんな動物実験のデータを基にして、人間の食事の仕方がこうあるべきだなんていうのは、あまりにも飛躍しすぎていてまったく信用できないんです。ところが、どういうわけか世の中、この先生が言うところの理論にもならないような理論が一人歩きして常識みたいになっている。結果として、誰もダイエットに成功できていない ── 私の言っているダイエットは、先ほどから述べているように一時的に痩せられればいいというようなものではありません。生涯肥満しないためのダイエット方法なんです。でも、それに成功した人はほとんどいないと言っていいでしょう(BOSSダイエット以外では・・・)。
一方、夕食は十分にとるべき(夕食制限には否定的)、ぎゃくに朝食は軽くすべきである(もしくは摂らない方がいい)、という理論を展開する専門家達も少なくありません。その関係の本なども多く出ているので主なものを紹介しておきます。
| ◇『朝食有害説』 朝食抜きは体に悪いという考え方には、医学的根拠は何もない。朝食摂取は人間の生理機構に合わない反自然の行為である ── 渡邊正著・北海道大学医学部卒、医学博士。 現在渡辺医院院長、西医学研究所長。(情報センター出版局) |
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| ◇『明日から朝食をやめなさい』 一般には朝食を重視しているが、狩猟者であった私たちの祖先は狩りによって初めて食事ができたのであって、朝の食事をするということは“目がさめたらまくら元に獲物が寝ていてくれた”というぐらい、考えられなかったことなのである。狩りの努力のあとで初めて食事をとることが体に合うやり方だったからこそ、人類は生命を受け継いで今日に至っている ── 労働科学研究所長・医学博士 小山内博、千葉大学助教授 片岡幸雄、体力医学研究所・主任研究員 生山匡(21世紀ブックス) |
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| ◇『41歳寿命説』 いまの世の中では、三度の食事を欠かさずに食べることが人間の幸福の最低線であるということを、だれもが当たり前のように信じ込んでいる。それは本当に当たり前のことなのかどうか。人間の生理機構に合っているかどうかを考えるとき、この当たり前のように考えられている一日三食パターンはむしろ反自然的なやり方である── 西丸震哉著・農林水産省栄養科学研究所室長を経て、食生態学研究所所長。(情報センター出版局) |
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| ◇『長寿の秘密』 マサイ族だけでなく、アフリカの人々は一般に一日に一回しか食事を摂らない。マサイの人たちは、朝の四時ごろに起きてすぐに出かけ、一日中砂漠や草原を牛を追って駆けまわり、午後三〜四時ごろに家に戻り、それから食事を摂る。食事は日が沈むまで、たっぷりと時間をかけて摂る ── 京都大学・人間環境科学研究科教授 家森幸男著。(法研) |
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| ◇『ライフスタイル革命』 しっかり食べて、永久にスリムでいられる方法。この研究で明らかにされた事実とは、「人間の食べ物を処理する能力は、毎日決まって起こる三つのサイクルが効率よく機能しているかどうかにかかっている」。午前4〜正午は“排泄”、正午〜午後8時は“摂取”、午後8〜午前4時は“同化(吸収と利用)”。これまでに朝食を抜いたことがある人は経験していることと思うが、朝何も食べなくても、昼食時間まで十分持ちこたえることができたはずである。その理由もこのサイクルの仕組みを知っていれば納得がいくだろう ── カリフォルニア州・ホリスティク医学教育研究所 ハーヴィー・ダイアモンド、マリン・ダイアモンド共著。(キングベアー出版) |
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| ◇『「肥満とヤセ」常識のうそ』 私自身が、自分の身体を実験台にして、どんな食事をすればヤセられるかについて過去二十数年かけて実験した結果からいえば、三食を少しずつにするより夕食だけを充分にたべるということをした方が減った。 (一日三食を主張するのは)特に机上の空論をもてあそぶ学者の間に、この傾向が強い。ネズミやサルといった動物実験の結果をストレートに持ち出してくる ── 「肥満」に関する研究グループ、小野三嗣・東京慈恵医大客員教授。(山手書房) |
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| ◇『たっぷり夕食でやせられる』 私は永年にわたり、漢方医薬の研究・開発の傍ら、肥満の方のコンサルティングをおこなってきた。そしてバイオリズムに適した食事スタイルを確立し、肥満の解消に好成績をあげた。その方法は「朝食と昼食は軽く、時にはカットする。夕食は多く食べ、とくに新陳代謝に必要なタンパク質は十分にとる」というものだ ── 井上義夫著・徳島県製薬工業協同組合副理事長 薬剤師。(ハート出版) |
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| ◇『知的ダイエット』 前日の夜にとった食事は眠っている間に消化吸収され、エネルギー源であるブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓や全身の筋肉にたっぷりとたくわえられている。しっかりと夕食をとった翌朝は食欲がなくても当然だといえるだろう。また、午前中の活動エネルギーはこの前日の夕食であり、もうエネルギーが満杯のところに、さらに朝食をとると、その分が余分な脂肪としてためられやすい ── 風間真吾著・慶応大学医学部卒、四谷メディカルサロン院長。(マキノ出版) |
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| ◇『一日一快食』 よく夕食一食主義と誤解されるのだが、食べるという行為の本来の心地よさを体感するための一日一快食が原則なのである。健康に悪いものでも、好きならばとりあえずは抑制しなことが大事。量も満足いくまで食べる。満足のいく食事と詰め込むだけの満腹とは違う ── 九州大学健康科学センター、医学部第一内科助教授・藤野武彦。 |
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| ◇『長生きしたければ朝食は抜きなさい』 朝食を食べると、血液は胃腸へ回され、腎臓はお留守となって、そのぶん老廃物を排泄できなくなり、宿便をためこむことになってしまう。一日のうちで午前中は「老廃物を出して、胃腸を休ませるべきとき」で、その時間帯に食べるということは排泄にブレーキをかけてしまうことになる。朝食を抜き、少食を心がけるだけで体は健康になる ── 甲田光雄著・医学博士、日本綜合医学会会長、大阪大学非常勤講師、甲田医院院長。 (河出書房新社) |
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| ◇『朝食の是非』 夜眠っている間に、身体の中に栄養エネルギーを蓄積し、夜が明けると同時に、蓄積したエネルギーを解放しながら活動をする。だから午前中、特に朝というのは「排泄」の時間帯なのだ。けっして「一日の活動源」をつくる時間帯ではない。(朝食で)食べたものがエネルギー化されるには、人体の場合は、少なくとも7〜8時間かかってしまう ── お茶の水クリニックス診療斑、お茶の水クリニックス院長 森下敬一医学博士、元東京理科大学教授、国会衆議院技術振興対策特別委でガン問題、食品添加物問題の重要参考人を歴任。 |
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